マッキンゼーとApple出身。キャディのビジネスとテクノロジーの始まりである二人。
キャディの開発の想いを理解するためにその二つの始まりと関わり合い、
そしてこれからについて創業の物語を振り返りながら語りあってもらいました。
東京大学卒業後、2014年にマッキンゼーアンドカンパニーに新卒入社。 2年後の2016年に同社史上最年少でマネージャーに就任。シニアマネージャーとして、製造業の全社調達改革領域及びIoT/AI領域をリードするほか、グローバル戦略構築、新規事業策定などに従事。大手メーカー15社程度の調達改革に従事した結果、同分野への課題意識から2017年末にキャディ株式会社を創業。
スタンフォード大学・大学院にて電子工学を専攻。世界最大の軍事企業であるロッキード・マーティン米国本社で4年超勤務。ソフトウェアエンジニアとして衛星の大量画像データ処理システムを構築、JAXAやNASAも巻き込んでの共同開発に参画。その後、アップル米国本社にてハードウェア・ソフトウェアの両面からiPhone、iPad、Apple Watchの電池持続性改善などに従事した後、シニアエンジニアとしてAirPodsなど、組み込み製品の開発をリード。2017年11月に、キャディ株式会社を加藤と共同創業。
最初に知り合ったのは?
2014年の、、1月だね。
冬だったね。
(笑)。それはですね、僕のブラウン大学の友達がいて
そうそう
僕が大学4年の12月までずっとアイスホッケーとか自分の事業をやってたんだけど、それが終わって。やっぱり本場のスタートアップを見てみたいと思って、1月から3月で社会人になる前にどこかインターンできるとこを探してて。で、そのブラウン大学の彼に紹介してもらったうちの一人がアキ(小橋)。すごい優秀なエンジニアがいる、って言って。
僕が社会人一年目でapple入って半年くらいのとき。色々アメリカっぽいところ、シリコンバレーっぽいところをすごい適当に案内した覚えが(笑)。
結局その時は、僕はロンドンでインターンするんだけど。でもその後も、年に1,2回くらいアキとは東京かシリコンバレーで会ってて。僕もアキ(小橋)もいずれ起業したいって言ってて、よく話してて。
会ってた回数とかはあんま覚えてないなあ・・(笑)。一回恵比寿のカフェで・・
そうだね、あそことか。
それくらいしか覚えてないんだけど(笑)。
もうちょっと会ってるよ。でもまあ最後の方だね、よく会いはじめたのは。僕が社会人2年目が終わるくらいの・・2016年の1月2月のあたり。僕が、そろそろ動かないとタイムリミットの3年が経ってしまう・・!って焦り始めて(笑)。
やばいって(笑)。
タイムリミットが近づいてきてる、やべえってなって。で、色々考えはじめて。Facebookのメッセンジャー見直すとその時からアイディアをやりとりしてる。
今と全く違うアイディアも?
それもあったはあったけど、ほぼ大体製造業だったね。製造業の調達分野周りのペインが深いんじゃないかというのが、それまでの経験からあって。で、最初は原価計算の部分だけをサポートすることを考えてたんだけど、考えてるうちにユーザーは別に価格が知りたいわけじゃなくてモノ自体が欲しいんだと。当たり前なんだけど(笑)。それで今の形のアイディアになってきた。
大体それが2016年の年末だよね。そのアイディアでいこうとなって。
そうそう。でもその時はまだ板金でいくぞとかは考えてなくて。電子部品とかソフトウェア周りの部品とかも検討して、調べたり。年末アキも一時的に日本に帰ってきて、品川や田町のホテルで一緒に作業してた。
でも、市場規模とかみてたら電子部品とかよりメカ系の製品の方がまだあんまり解決されてないよねってなってきて。
そうなってくると、僕はマッキンゼーで製造業のプロジェクトによく関わってて、金属加工系とかメカ系の部品の話は特によく知ってたから。板金のように一個一個は小さいけど部品点数は非常に多くて、分析はしきれないけど実際相見積もりとったら、当たり前にコストが1/20くらい下がる。課題感が大きいなと思って、まずは板金からやろうかと。
その時に、技術的にいけるいけないっているのはどんな感覚で?
技術検証はかなりやったよね。
だーいぶやったね(笑)。色々と。
形状解析とか、世の中でできてるところがほとんどないからほんとにできるのかって。
まだまだ自分たちに図面や設計の知識もなかったし。
自分たちで手も動かしたり、色々ヒアリングしたりもして。結局これを実現するのはなかなか大変そうだ、ということがわかった。時間もかかるし、不確実なこともたくさんあるし。
でも、2017年の春くらいにはプロトタイプができそう、みたいになってきて。
まだまだわからないけど勝負してみる価値はあるかみたいな。
そうそう。
ガーってやってプロトタイピングを進めていって。それと並行して作ったデモをお客さんに見せてその反応を聞いてみたり、ビジネス的な検証も進めていって。
※初期のデモ画面